作者別: himaring

大魔王サタン

年を経た蛇サタン/Satan

ユダヤ教とキリスト教での神の敵対者。イスラム教での人間の敵対者。天使長ルシファーが堕天し、地獄の王となったときの名前。【wiki】

【ヨブ記】では神の僕として人間を試す役職名として登場している。

蝿の王ベルゼブブ

蝿の王ベルゼブブ/Beelzebub

新約聖書『マタイ福音書』と旧約聖書『列王記』に登場する糞山の王。ペリシテ人(芸術に関心のない民)が信仰するのバアル・ゼブル(天候神バアルの別名)から。

中世以降の魔術本グリモワールの流行から、地獄の帝王サタンに次ぐ者、ルシファーの片腕など魔界の副王イメージが定着する。【wiki】

ブリテンの赤竜 VS ザクソンの白竜

ブリテンの大地を守る赤竜/Y Ddraig Goch

ウェールズの国旗に描かれる赤い竜。ブリテン人のヴォーティガン王が治める五世紀のイギリス。王は雇ったサクソン人の傭兵に裏切られ、撤退先に築いた砦も地盤沈下で傾くという運の無さ。砦建設成功のため「父のない子マーリン」を生贄に捧げようとしたとき、マリーンは砦の下に眠る二匹の龍のヴィジョンを見る。【wiki】

ザクソンの白竜/Saxon white dragon

アングロ・サクソン人を象徴する白い竜。マリーンの幻視では「赤い竜はブリトン人、白い竜はサクソン人。この二匹の龍の戦いはコーンウォールの猪が現れて白い竜を踏みつぶすまで終わりません。」この予言も当たる。【wiki】

大魔法使いマリーン/Merlin

夢魔と高貴な女性の間に生まれた孤児。アーサー王に助言する大魔法使いとなる。【wiki】

アーサー王を象徴する猪/Boar

コーンウォールの猪ことアーサー王。アーサーは熊や竜を象徴とする伝説の王だが、今回の幻視のなかでは猪。

始祖の巨人ユミル

始祖の巨人ユミル/Yumir

耳障りにわめき叫ぶ者/オーディンらを産み、オーディンらに倒された原初の巨人。その死体は大地に、流れた血は海と川に、砕かれた頭蓋骨は星となり、髪の毛からは草花、腐肉に湧いた蛆から妖精が生まれた。【wiki】

進撃の巨人12巻/amazon

進撃の巨人は原作もアニメも本当に凄い。今回は特に凄いユミルを紹介しよう。

「装甲をまとって戦う巨人」というコンテンツは戦後の日本で【ウルトラマン→ガンダム→エヴァ→進撃の巨人】と脈々と続いている。特にエヴァはシンジの自意識・プラグスーツ・LCL(羊水=母)・エヴァ本体(科学技術=父)・拘束具・ATフィールド…と、各種装甲、各種逃避のマトリョーシカだ。父性敵怪物と母性的怪物のミルフィーユ。攻撃からの耐性と拒否、敵と味方の二元論が加速して最後に突破される。

進撃の巨人も装甲巨人系譜の中にある。特に面白いのが「巨人を食うと記憶と能力が継承される」というアイデアだ。円谷を食う富野、富野を食う庵野、庵野を食う磯山…日本の各時代を反映し続けるコンテンツ群の厚みに感謝と感激しかありません。

この敵と味方に引き裂かれた二元論の物語に橋を架けるキャラがユミルだ。ユミルは斜にかまえている。世界を俯瞰で見ている。彼女自身の生い立ちと知性のためだが、ここぞ!というときは衝動で動く。後先考えない。巨きな世界観を持ちながら衝動でも動ける余裕がある。(年の功か?)だからこそ、ベルトルトの声を聞ける。ベルトルトを見つけられる。団長を助けられる。クリスタから離れられる。このようなキャラがガンダムやエヴァにもいる。

 ガンダムのカイ・シデンはカッコイイ。一年戦争後はジャーナリストとなり装甲を脱いで生身で「戦争そのもの」と戦う。そりゃアムロやシャアよりカッコイイ。ユミルもカイと似ている。その三白眼。その口の悪さ。所属集団に固執せず、だからこそスパイも助ける。だからこそ「戦争そのもの」を陣営を越えて見ることができる。達観しながらも、結局は戦場に身を投じる。それも軽やかに。

エヴァではカヲルくんだろうか?ナゾの宗教組織のアイドル。偶像。入れ物。そんな境遇のためか他人との心理のやりとり・交渉に慣れている。他人の体によく触る。同性愛的。物語のナゾそのものの役目を担う。(ユミルも偽だが始祖の名を与えられている。)誰か一人だけを助けようとしている。しかし最後には「その誰か一人」から離れ、戦いそのもの・世界観そのものに終止符を打つため自身を犠牲にする。

 

ローロー :2017/06/21

肌 ▼

世界の肌に触れたい
肉壁に触れたい 脈を感じたい

我らを包んでいた世界の肉に
いつしか大きな柱が刺さり
白い塩の柱が刺さり
その体温から遠ざけられた

全方位からそびえる柱に支えられ
人を世界から隔離したコロニーの地平
嘘の風を吸い
仮の水を飲み
偽の土を踏みしめる
炎だけが本物だ 炎だけが……

かつての人は
見えない翼をもち
見えない牙をもち
見えない尾をもち
世界の肌に額をつけて 感じていた
最小から最大に至るまでの
膨大な生と死の波打ち際を

暖かな暗がりの中で
顔の見えない母の中で
世界の肉に接吻しながら
保ちつつも溶け合いながら

竜胆ヒマワリ:2017/06/24

辛福な皇子 ▼

 砕かれた顎
 摘まれた乳房
 毟られた脇毛
 断たれた四肢
 両目だった穴からは泉が湧き
 抉られた心臓からは血の海だ
…そして蛆が湧く

 奪ったモノの上に肥えながら
 失くしたモノのために飢えながら
 腐肉の毒にぬたうち生きる
 星の欠片を継ぐ子どもたち

 東西より持ち込んだ凶兆で
 オロンパス(世界の臍)に梯子を建てよ
 古今への吉兆を祈り
 天まで延びた、その梯子を燃やせ

 泣け、喚け
…白く透明な蝿に成るまで
 狂え、踊れ
…上昇する気流に乗るまで

ローロー :2017/06/24

昇天十字軍 ▼

僕の哀れなお母さん
瞼は開き 口は開き 指先は二度と握れない
僕の哀れなお母さん
虹が刺さり 海水が染み込み 散り散りに分かたれていく
そうれ 皆、運動だ
隊列組んで運動だ
ぬるく潤う母の大地で
おぞましいほど幾何学だ

そうれ 皆、上を見ろ
唇かんで上を見ろ
空の青さに紛れた隆起が
届かぬ僕らの父さんだ

お母さんから沢山奪って
至天に隠れたあのろくでなし
入道雲を侍らせながら
星降る夜に白く湿った
ミルキーウェイとしけこむぞ

お母さん
近い未来に僕たちは
白い羽もて空隊組んで
甲斐性なしを撃ちに行く
夢見るあいつの天之鉾に
幾千の唾吐きかけて
お母さんの似顔絵かいた
僕らの旗を立ててやる

お母さん 僕らは命短くて
お母さん 明くる朝にはロストする
お母さん 僕らは光に憧れて
お母さん 頭数とて切り崩す
お母さん……!

善悪を知る実と誘惑の蛇

善悪を知る実と誘惑の蛇/Eden’s Seapent

エデンの園でアダムとイヴは楽しく暮らしていました。しかし神は「中央に生える『生命の樹』と『知恵の樹』の実だけは食べるな!」と命令します。しかし、エデンに侵入した蛇によってイヴとアダムは「知恵の実」を食べてしまいます。神は激怒し、二人はエデンの園から追放されて荒野を彷徨うことになるのです。

【wiki】知恵の樹エデンの園原罪
幻想動物の事典/グノーシス主義の蛇
バルバロイ/グノーシス/オフィス派
まつたけのブログ/原罪とは何か?知恵の実とは何か?

 


宮﨑駿:風立ちぬ

風が吹いてきた。
さて、生きようか。それとも死のうか。 ▼

知恵のリンゴのことだけど
ホントは「善悪を知る実」と呼んでほしい
アレを食べると とても美しいものが見られるよ
だけど美しいものを見るには
たくさんの人で造られた 巨きなピラミッドがいるよ
美しいものを巡る とても悲しいことや
とても虚しいことも たくさん見なくちゃならないんだ
でも 美しいものは とてもとても美しいんだ



リンゴ喰うかい?

ローロー:2016/11/28

ベヘリット?石仮面?賢者の石? ▼

きれいな目をした修羅がいた
うつくしい形
やわらかな薫り
不浄 屈辱 謗りを浴びて
心はどんどん錆びていき
心はどんどん剥けていく

月が反転する 彼の一言で
輪廻が崩れる 彼の一振りで
「きれいなもの」が見たいから
踏み行く土は 亡骸の塚

母?故郷?力?断末魔?
置いてきた?失った?
それは大きな勘違い

彼らは超越し 駆け抜けたようでいて
命は一所に留まり 世界に置いていかれた
置いていかれることを望んだ

その憎悪、野望が臨界点に達した時
その中の引きこもって二度と出られなくなった

黒い胎児 月に透けて映る
きみのくわえた果実の中にも
向かい合って揺れるその雛型

竜胆ヒマワリ:2016/11/29

元型の世界樹 G&EXの鎮魂歌  聖者の行進 ▼

二人の息子に会いたくて
二人の息子に継がれたリンゴ。

「しかし、この被験群はリンゴの力をリンゴに向けて使い自己中毒を起こしているようです。周囲のあらゆる環境を人間化し、にも関わらず、個々人は悪党にも善人にもなれずにエデンで保育されていたころに戻りたがっています。エネルギーの枯渇を待つまでもありません。どの個体も社会を営む力を徐々に失い、自滅すると思われます。」

ああ、こんなことなら
お前を巣食ってやろうなんてするんじゃなかった!
そろそろ2つめのリンゴの時間だ。
電脳じかけのポイズン・アップル。
二度目の転生。二度目の矢。楽園の向こう。



リンゴ喰うかい?

ローロー:2016/11/30

スフィアクレイドル ▼

宿業の旅 枝分かれ
網羅の止まらぬ 数多の旅路
最近どんどん 先細り
透けて見えるわ 枝の先

ここで大切なのが
分かたれた枝が何処かで交わることがあるのか
それともないのか
全方位に伸び続け 増え続ける林檎の樹が
根を守るように球状の成長を辿り
醜くて強靭な母胎となっていること

私たちはその枝を辿り
別の枝に飛び移ることができない
本当の意味で選べない旅路を
灰になるまで進むしかない

林檎の根をかじる誰かに
きづくことなく

竜胆ヒマワリ:2016/11/30

ヤドリギ/金枝篇

このキなんのキ 木に成る木 ▼

根元は腐り
真芯は朽ち果て
幹のウロも広がるばかり
右往左往する宿り虫

陽を見失った枝先は 虫に編まれて地下を目指す
泉が枯れた根の先も 虫に引かれて地上に顔出す
やがて枝と根とがネットを形成(かたな)せば
幹が完全に朽ちたとしても
世界樹の第二形態
まさにスフィアクレイドル(球のゆりかご)の道も開ける

このゆりかご 軸を失い、天地も無用
荒野を転がるタンブルウィード
地下の泉は衛星となりニズヘグと供に軌道を舞う

このゆりかご 虫どもの棺桶として焼かれるサダメか?
火の鳥に運ばれる金枝(ヤドリギ)なのか?
それは虫には預かり知らぬ



金枝編むかい?

ローロー:2016/12/01
 

宿った種に光あれ ▼

渇きと潤いの片寄り
何よりも気になるところさ

枯渇と潤沢の偏重傾向
他を廃してでも注視すべきか?

それらを左右する要素は
欲の行く先に現れるのではないか
生きとし生けるもの全てが抱く
欲望のベクトルに偏りがあるのではないか

思考なく同じものを欲しがってやしないか?
同じ声だけを拾ってやしないか?
望みにメジャーもマイナーも無いのだぞ?

知恵の実 欲の実 神頼み
この身 去るのみ お前の好み
教えなくてもいい
語らなくてもいい
お前の体で見せてくれ
その身でなぞれ 世界脈

ロー&ロー
低きよ 低きに流れよ
風上に立たず 追い風を受けず
時勢の誘いを蹴って描けよ

お前だけの望み
お前だけの試み
ただ一心不乱の齧歯たれ 辿り着け
お前だけの知恵の実