カテゴリー: エジプト神話

不死鳥フェニクス

フェニクス/Phenex
フェネクス/Phenex

永遠の命を持つ火の鳥。または鋭い目をした剣を携えた長身黒髪の落ち着きのない男。子供のような美声で歌い、聞いた者を操って自らの炎の口に導きます。歌・科学の不思議を開陳・雄鶏に朝が来たことを知らせ、詩作・文学を得意とし、争いを好みません。雑音・非寛容・頑固・勇気・復讐を担当します。【wiki】

エジプトでは霊長ベンヌを起源とし、朝に幼鳥として炎から生まれ、夜には燃え上がる炎に飛び込み死に、また朝に幼鳥として生まれます。

手塚治虫の『火の鳥』で育った日本人には、悪魔のフェニクスというのはピンときません。が、たしかに永遠の命に取り憑かれた登場人物達を見ていると、悪魔といえなくもありません。

phoenix-big

 


ゲヘナ
2006/11/09

ケイロンは「不死」であるが故に「死」を望んだ。 ▼

人間よ。「ヒュドラの矢」という物を知っていますか?
その矢に刺された生物は苦痛に悶え苦しみ、自ら「死」を迎え入れたという…

それがどれほど幸福なことであるかを知っていますか?

生きる上では絶対に逃れる事の出来ない苦痛。
造り主はその苦痛より逃れる術として貴方に「死」を与えた。
苦しみが続かぬように。安らかに眠れるように。

なのに嗚呼、人間よ。何故あなた方は「不死」を望む?

私は、「不死」を望む者達の末路を数え切れないほど見てきた。
迎えるべき死より逃れ、僅かな生にしがみつく醜き様を。
不死であるが故に…

不死に苦痛の終わりは無く、不死に安息の時が来ることはありません。
死があるからこそ生は輝き、自分の生に満足を得ることができるのです。

人間よ。貴方は苦痛無き「 」を望みますか?


ローロー
2006/11/10

苦痛にまみれて ▼

苦痛の裏の幸せを君は知っているんだね
でもね 僕は見ちゃったんだ

狂おうと、傷つこうと、笑い続けるあのひとを
穢れても、穢されても、輝き続けるあのエメラルド

彼の内側は地獄に満たされていた でも
彼の銃口はまだ清らかに、大胆に、残酷に光っていた

枯れ果てても彼果ててもバイバイするのはまだ早いのさ


ゲヘナ
2006/11/10

「死」は生の終着、「死」は生への執着 ▼

人間よ、貴方は「生」を望むのですね。
言葉の刃に心臓を刺されようとも。冷たき風に心を患おうとも。

ならば私は見守ろう。苦痛に呑まれし貴方の「生」を。

苦痛の上にある笑顔を。苦痛に屈した上での笑顔を。
穢されても消えぬ輝きを。穢されたからこそ消えぬ輝きを。

私は貴方の全てを許し、貴方の「生」を彩ろう。

だから、儚き人間よ。
貴方が「生」に疲れたならば、私は炎の翼を広げ、貴方の「全て」を包みましょう。
貴方の苦痛を焼き尽くし、貴方の穢れを祓いましょう。

神も魔も、獣も人も、「 」があるからこそ美しい。


竜胆ヒマワリ
2006/11/10

不死の望みは王と奴隷の祈りから ▼

フェニックス。
お前を求める我欲に焼かれ、
お前が放つヒカリに焼かれ、
我等は繰り返し死ぬだろう。

それでもいつかはお前を捕らえ、
飼育し、増やし、家畜とする。
お前の悲鳴を肴にし、
終らない退屈を憂いながらでも、
お前の生き血は楽しめる。

フェニックス。
我等は、お前らに「反逆」するのだ。
幸福の中でも、地獄の中でも、虚しさの中でも、
お前への「反逆」だけは忘れない。
そうして我等はお前の保護者になろう。

おっと、保険にヒドラの矢を一本。

幸運神レネネト&不運神シャイ

幸運神レネネト/Renenet

人間、神々、死者に乳を与える乳母神。羽根飾りを着けた蛇頭の女神であり、死者の魂の裁判にシャイと共に立会い、生前の性格を報告します。豊穣神レネヌテトと属性が似ていたために、後に集合されます。【wiki】

▶ 無限∞空間/エジプト神話研究所/レネネト

不運神シャイ/Shai

レネネトと共に死者の裁判に立ち会う運命神。レネネトが生前の良い面と幸運を報告するため、シャイは悪い面と不運を報告するようなりました。これは役割分担でありシャイが悪神というわけではないようです。初期は人間型でしたが、羊神になり、蛇神になったようです。【wiki】

▶ 無限∞空間/エジプト神話研究所/シャイ

あやめゆうき/古代エジプトのこと/シャイ

混沌龍アポピス


太陽の敵アポピス/Apophis

アペプ。ラーの天敵である暗闇の大蛇。古代エジプトでは太陽の軌道を蛇で表現していたようです。【wiki】

【秩序を司るコブラ系の蛇神】小さな体で象をも殺すコブラは秩序神。毒蛇は太陽光線のイメージ。メヘンとかウラウエスなど。しかし、次第に神々のアイテム扱いになります。

【渾沌を司るボア系の蛇神】大きな体で人間さえ飲み込むアナコンダは混沌神。飲み込まれる、暗い体内などを連想させます。

 


レプリカ:2007/08/12

恐怖を理解しようとするアポピス ▼

恐怖の根本を探ってみると、
そこにあるのは逃げることも立ち向かうこともできない
運命というものなのかもしれない。


竜胆ヒマワリ:2007/08/13

皆殺しのメロディ ▼

 アポピス。お前は自分の運命が恐いのか?
「太陽を殺せ!」なんて名誉な命令だと思わないか?

 俺は嬉しい!
 あの忌ま忌ましいフランケンの野郎を殺す権利が、
 俺には!…いや、俺「だけ」には、与えられていることに。

 殺そう!博士を殺し、太陽を殺し、雷を殺そう。


レプリカ:2007/08/14

殺意を理解しようとするアポピス ▼

私は、ラーが憎い。
故に、私はラーを殺そうとあらゆる悪を行った。
しかし、そこに勝利はなく、敗北もない。
ただただ、ラーと戦い続け、世界を混沌へ引き戻そうと努力した。
その結果、私は人間から忌み嫌われることとなる。
私を理解できる者はいないし、
私の行為を正しいと認める者はいない。
私は、ひどく不自由だ。


竜胆ヒマワリ:2007/08/15

丸い太陽を飲見込まんとする黒い蛇 ▼

 アポピス。
 俺も『嫉妬と婚姻の女神ヘラ様』から
『太陽神アポロン』を殺すよう命ぜられている。
 まぁ、返り討ちにされちゃうんだけどね。

 そして思ったサ。
 アポロンは、俺を殺すコトで英雄に成ったんじゃないか?
 ってね。

 ヘラ様の命令が消えたから、沢山考える時間もあるし、
 俺、この地中の裂け目から世界を観てみるよ。
 アポピス。お前の内からの憎しみと外からの偏見についても。


レプリカ:2007/08/16

自分を理解しようとするアポピス ▼

ピュトン。
私も考えることにしよう。
神のことを、人間のことを、自分のことを。

混沌がなくなってしまうことはない。
案ずることはない、ゆっくりと考えよう。
この世界のことを、太陽のことを。

私は、人からすれば憎まれるべき存在でしかない。
私は、ただひたすら太陽を憎み続けた。
だからこそ、考えよう。
人が私に向ける憎しみを、私が太陽に向ける憎しみを。

さぁ、思考を始めよう。
疑問は山積みだが、解決に使うための時間はある。

謎々獣スフィンクス




謎々獣スフィンクス/Sphinx

エジプトではファラオ王の顔と獅子の巨躯を持つ王権の守護獣。ギリシャでは小さな獅子の身体と女性の顔と翼を持つ合成獣でティポーンとエキドナの近親婚によって生まれた怪物とされています。オイディプス王の神話での有名な謎掛け「朝には四本足、昼には二本足、夜には三本足で歩くのナ〜ンだ?」をするのはこちらです。【wiki】

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竜胆ヒマワリ:不明

不明 ▼

…ひとつ考えてみてはくれないか。
「なぜ『私』は身を投げた?
 どうすれば『私』を救えた?」


ゲヘナ:不明

不明 ▼

 自分の知恵を凌駕する者が現れたから?
 自分の力が矮小な人間に劣ることを証明させられたから?

      違う(NO)

 スフィンクスは知らなかったのだ。
 問いに答えがあることなど。
「彼女」の問いこそ答えであり、答えこそ問いであったのだから。

 しかし彼はこの問いを解いてしまった。
 答えの無い問いに答えを創り、
「彼女」に反論の余地を与えなくしてしまった。
 だから「彼女」を救えなかった。

 答えを創れば「彼女」は救えず、
 答えなければ「彼女」を救えない。
 どうすればよいのか?どうしたらよいのか?

 私ならこう答える。
「貴方がもう問いかけないと約束するのなら、
 私は答えをいいましょう。」

      YES or NO?


竜胆ヒマワリ:不明

不明 ▼

 しかしすでに問いは問われ、あなたの答えを黙して待っている。
(いままで千年も、これから万年も)
 その年月は私の心と体を固く重くし
 やがては「石の海」にさえ沈めるだろう。
 その水底には、多くのスフィンクス像が積もり
 やがては、この星さえ潰しかねない。
(そうなる前に死を選ぼう)


ローロー:不明

不明 ▼

かつて存在した異形の暴風テュポーン
かつて存在した魔妊の妖女エキドナ
それらの凶悪な染色体を配合した魔の因子たち

おぬし等の言うスフィンクスも魔の因子

いくら高い知能を持とうが いくら崇高な言葉を吐こうが
自らの意思と関係なく現世に悪影響を与える
そうインプットされているのだ

もう心の墓を荒らす必要もなかろう

 


映画は時間をどう描いてきたか?

スフィンクスの謎掛けの謎

スフィンクスも近親相姦によって生まれ、オイディプスも近親相姦の運命にあります。この運命の分かれ道に現れるのがスフィンクスなのですが、オイディプスはこの獣を自死に追い込み、再び近親相姦の輪廻に突入してしまいます。まさに悲劇的悲劇。

ゲヘナ氏が「彼女」の問いこそ答えであり、答えこそ問いであったのだからと語っていますが、これはスフィンクスのナゾの本質に迫った言葉です。

スフィンクス「人間とは何か?」
オイディプス「人間とは人間である!」
スフィンクス「ガーン!」…絶望→身投げ⤵

スフィンクスにとって「人間が人間である」ことは絶望なのです。オイディプスは「人間とは宿業を繰り返し、繰り還すだけの動物的存在だ」と知らずに宣言しているのですから。それはスフィンクスに掛けられた近親相姦の呪いの断ち切りに、人間もまた失敗することを意味するのですから。ギリシャ人は運命を受け入れますが、エジプト人やユダヤ人は運命を受け入れません。スフィンクスは、このことについて深く考えさせられる魔物です。


オールド・ボーイ
監督:パク・チャヌク
主人公オ・デスの名はオイディプスから。

スフィンクスを自死から救え

ではどうすればスフィンクスを救うことができるのでしょうか?この問いに答えないとスフィンクスに食べられますが、答えると「実の母との近親相姦」と「国の乱れと崩壊」いうさらなる悲劇に突入するのですから。

✕ 正しい答(正しすぎる答)→近親相姦という悲劇
✕ 間違った答→喰われる
○ その中間に喰われもせず悲劇にも突入しない答があるかも?

【スフィンクス】
ギリシャモンスターの母エキドナが台風神ティポーンとの間に生んだ双頭の怪物犬オルトロス。エキドナはそのオルトロスと交わってスフィンクスを生んだ。神話の世界では近親相姦は珍しいことではないが、スフィンクスも近親相姦の末の娘であることは重要かと。

【オイディプス】
跛行する者。(=片足を傷つけられ同じ所をぐるぐる回る者。)オイディプスは赤子のときに「この子は父を殺し母を犯す」と予言されたため捨てられます。そのとき父王に片足を砕かれマトモに歩くことができません。跛行する者は大地に足を引っ張られる者であり「重力に魂を引かれる者(シャア風)」であり「土から離れては生きられない者(シータ風)」です。これは大地や死や闇から豊穣性を引き出して生きる存在であり、自由にはなりえない存在だということです。

さてスフィンクスとの問答を、より正確な聞き直してみます。

 一つの声をもち、
 二ツ足にしてまた四つ足にしてまた三つ足なるものが地上にいる。
 地を這い空を飛び海を泳ぐものどものうち、
 これほど姿・背丈を変えるものはない。
 それがもっとも多くの足に支えられて歩くときに、
 その肢体の力はもっとも弱く、その速さはもっとも遅い。
(藤沢令夫訳) 

 欲せずとも 聞け
 忌まわしい翼もつ死人のムーサよ、
 お前の罪業の終わりを告げるわたしの声を。
 お前がいうのは人間、地を這うときは
 腹から生まれたばかりの四つ足の赤子。
 年をとれば三本目の足の杖で身を支え、
 重い首もたげ、老いた背を曲げる。
(岡道男訳) 

問いの後半の「それがもっとも〜」の部分は赤ちゃんのことです。「跛行者」と「赤子」の間には似た属性があります。

答えは赤児

キース・ヘリング (Keith Haring)の好んだ題材「ベイビー」は、力強さと前向きさの象徴です。ニーチェも赤子に人間の完成形を見ていました。最近の科学も「赤子の情報吸収能力は超人的で世界を超濃密に感じている」と言っています。

…という訳でスフィンクスに同じ問いを問われたら、試しに「赤子」と答えてみようかと。「わたしは知らないということを知っている」と宣言することで神話の世界から哲学の世界へと移行することで宿業の輪廻からの脱出を謀るのです。21世紀の日本ではピューマや熊に襲われるよりもスフィンクスに試される機会の方が多そうですし。

 お前がいうのは赤子。
 父母にとっては
 問いでありながら応えそのもの。
 このよへのといをしらず、
 おのれのコタえもシらヌいから
 キミのナゾナゾわかんナイ

見る見る間に小さくなって泣きはじめるオイディプス。スフィンクスはその赤子(になったオイディプス)を背に乗せてピーキオン山の頂に消えていきました。その後、テーバイの街は「跛行の王」と呼ばれる若い隠者の守護によって、永く繁栄の時代が続きましたとさ。とりあえずの答え。これよりイイ答えが何処かにきっとあるはず。

 


竜胆ヒマワリ:2007/12/24

問い ▼

おとといは5本で(カリカリカリ)
きのうは10本で(カタカタカタ)
きょうは1本で (ピッピッピッ)
ってつくるモノってな~んだ?


ローロー:2007/12/25

異邦人の答え ▼

真っ暗なアナグラに試しに片手を突っ込んで
五本の指先で 蛇の舌の様に 息吹のある箇所を探し
見えない希望で目は光り今度は両手を突っ込んで
十の指先で クラーケンの様に 愚かな視界をこじ開けて
やれやれ直に目も慣れるだんだんとどめが見えてくる
一つの指先で ハチドリの様に 我がピリオドをくらわせる

やってる間は背後が見えず 今に頭もぬけなくなるぞ

長い能書き非常に恐縮 問いの答えはズバリ「問い」なり


竜胆ヒマワリ:2007/12/25

当たり ▼

昔々は5本の指で(カリカリカリ)鉛筆握って書いていた。
昔は10本の指で(カタカタカタ)キーボード叩いてた。
今は親指ひとつで(ピッピッピッ)携帯メールを打っている。

答えは「文字」
我らの「問い」と「応え」なり

2015年じゃスマホで(スッスッスッ)だけどね。

秘神アモン

炎の蛇梟アモン/Amon

梟の頭に狼の腕に蛇の尾。鴉頭の人間。ファイヤブレス・過去と未来の占術・友人間の不和の調停・恋愛の秘儀を得意とし、雑音・非寛容・頑固・勇気・復讐を担当します。エジプトの太陽神アメン(アムン)が起源という説があります。ルシファー軍でも主砲級ですが、アモンの本当の力はもっと深く恐ろしいものです。【wiki】