詩をつくろう

garyuzu

母が私を天に投げ
父が私を地に落とす
その圧力で ゼロ座標に縮こまる

そして
ハートマンに怒鳴られて
ガンダルフに騙される
シーザーに追われては
スカイネットに囲まれる

私はすっかり伸び均されて
風だけが立つ葦原でうたた寝るだけ

竜胆ヒマワリ

 

このサイトは古今東西のモンスターをつかって絵や詩をつくるサイトです。ネットには匿名サイト(2ch)と実名サイト(FB)がありますが、その中間に千のアバターで役を演じる投稿サイトをつくりたいのです。

悪魔のフリして本音を言い、神のフリして嘘をつくのです。お互いが演技をしていると承知していれば炎上を避けながら本音を交換できるかもしれません。また詩という形式も本人でさえ理解しきれていない新しい表現なので、他者に伝わらないことが前提です。だからこそ深意を憶測する力を促します。

この言語の力を使って、私たちは精霊を創り、神を創り、我を創り、国家を作り、仲間を創り、敵を創り、宇宙を認識し、AIと対話します。この力は一体何なのでしょうか?

 

宗教上の教育や信条をいっとき
棚上げにし 万難を排しわたしは語らしめる
ありのままの<自然>に原初のエネルギーもて

森の生活:ヘンリー・デビッド・ソロー

 

むかしむかしの大むかし。狩猟採集時代のことです。腹をすかした集落のために一人の狩人が森に入りました。しかし2週間たってもウサギ一匹みかけません。もうダメか…と諦めかけたとき、目の前に1頭のシカが現れジッと狩人を見つめています。狩人にはそのシカが自らの命を差し出して集落を救うカミに見えたのです。狩人は最高の技術でシカを仕留め、解体し、肉を集落に持ち帰ります。そしてシカの骨を丁寧に洗い、綺麗に彩色して祀り、再来を願うのです。

狩人はその夜、夢を見ました。あのシカが人間となり、また狩人もシカとなって動物と森の掟を教わるのです。それ以来、狩人はシカの行動パターンが読めるようになり狩猟数もどんどん伸びます。同時にシカへの共感も強まり、標的となったシカの親・妻・子にも思いを巡らせることになります。

 

智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれ、画(え)ができる。

草枕:夏目漱石

 

シカが可愛そうだから殺すな!とか、シカに同情してどうする?マシーンになれ!という人は、この狩人の1/4も脳が働いていません。もちろんそれは燃費のいい脳の使い方であり、現代社会を健康に生きていくための適応です。

しかし、心のなかで何かがモソモソしています。生命を摂ることでしか生きられないこの世のルール。その仕組みを探ろうとする理性の力です。その理性に少しでも遊び場と舞台が用意できれば幸いです。

 

おお我よ、この命よ!
いくたびも思い悩むこの疑問。
信仰なき者が長蛇の列をなし、
都会は愚者で溢れんばかり。
どこに美徳があるというのか、
おお我よ、この命よ!

答え・・・・・・
それは君がここにいるということ。
生命が息づき、まさにそこに君が在るということ。
壮麗な芝居は続けられ、
君もそこに一遍の詩をあらわすことが出来るということ。

今を生きる:ホイットマン