「人間」タグアーカイブ

男/Man

修羅街挽歌

糞尿と塩素の匂いが垂れ下がる小路。
朽ちた偶像にステンドグラスの光。
毒ネズミの赤い眼光の列。
僕らの街の冷えきった喉元。

酢になったワインだらけの貯蔵庫。
黒ずんだ紙束がビルから投げ捨てられ、
カラスの群れが燃えながら飛ぶ。
僕らの街の底なしの胃袋。

母と妹が焼かれた街、
息子同士が撃ち逢った墓所。
日課を漁るゴーストドッグ。
僕らの街の曲がりくねったハラワタ。

外へと続く暗く長い回廊。
頼る光も影もとうに絶え、風の音もすでに尽きた。

暗く永い回廊。
暗く永い回廊。
回廊。
回廊。
回廊。
回廊。
帰ろうか?(帰れるの?)
進もうか?(進めるの?)
はぐれた仲間の声だけにまどろむ

竜胆ヒマワリ


名もなき者よ:2016/10/15
秋の修羅 

愚か者よと人は言う
愚鈍で頑固でピンボケで
哀しむ心も持ちやしない
ならば私は鋼となろう

剣を通さず
決して折れず
押しても動かず
引いても動かず
人がどんなに叩いても
痣すらできず
血など流さず
全てを忘れて
鋼となろう。



竜胆ヒマワリ:2016/10/17
オリ春コン  

我らノームの長老は
思考回路が開くたび
おでこのヒンディ固くなる

終いにゃ生きた結晶柱さ
自分の脳が動きつつ
自分の体が動きつつ
自分自身はどこかに消える

さぁ見やれ
この星とりまく
オリハルコンの氷柱の群れを
あれこそノームの限界天
試行海路の道標

さぁ見やれ
地に這いつくばった修羅の群れども
限界点は見定まり
あがくイトマも
わめくイトマも
とうに昔に尽き果てた

これから降るのは
砕けて尖った遺跡の残骸
地に潜り固くなっても
空を見すえて避け続けても
生き残るすべは蜘蛛の糸のみ…

弓兵アーチャー

弓兵/Archer

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ゲヘナ:2016/01/04

去る知恵 ▼

私は弓兵 弓を射る
今日も今日とて 弓を射る

あの日仕留めた一兵卒
痛い 痛い と最期まで 赤子のように泣いていた

あの日仕留めた老兵士
憎い 憎い と最期まで 大事に恨みを抱いていた

私は弓兵 弓を射る
今日も今日とて 弓を射る

弓を射ながら ふと思う

私の弓が折れたなら 私の持つ矢が尽きたなら
私は痛いと泣けるのか 私は恨みを抱けるのか

答えを見つけられぬまま 私は今日も弓を射る


cue:2016/01/04

人間とは精神である。精神とは自由である。
自由とは不安である。 ▼

幸せは
みざるきかざるいわ〜ざる

レンズを閉じて
ソナーを切って
マイクを畳んで
シンクを止める

修羅の谷をトボトボ歩く
この一匹の飢えた我鬼
戰場以外に宛てはあるのか


竜胆ヒマワリ:2016/01/04

グリゴリとは監視である。監視とは更生である。
更生とは希望である。 ▼

幸せは
ミサイル着飾るEXILE

男には矛と盾を
女には媚と化粧を
かわいい子には国を追われる苦難の旅を

畜生道をキビキビ帰る
あの一匹の痩せた犬
首輪外れて名前が戻る
向かう先はジワタネホ
白い砂浜と青い大洋


ゲヘナ:2016/01/05

去る真似 ▼

私は弓兵 弓を射る
今日も今日とて 弓を射る

あの日仕留めた一兵卒 私の夢に現れた
鬼だ 鬼だ と騒ぎたて 私の死体を貪った

あの日仕留めた老兵士 私の夢に現れた
犬め 犬め と騒ぎたて 私の肢体を貪った

私は弓兵 弓を射る
今日も今日とて弓を射る

私は弓兵 鬼じゃない 私は弓兵 犬じゃない

私は夕焼け空眺め 溶けゆく夕陽に弓を引き
決して届かぬ矢を放ち そして背を向け此処をサル


ローロー:2016/01/06

去る知恵来る知恵 ▼

新しきを飾る お前の鏑矢
その一条から幕が上がる慈悲無慈悲

素晴らしき鏑矢 輝かしき鏑矢
極寒の民はソレを吉兆と云い
悠久の王はソレを災厄と呼び
大世界の皮膚一枚を射止めるために
振り絞るその様は振り絞られ

その心中には不可視の蝿が飛び交う

364を悩んで過ごし
たったの1に加護を得る

積んだ煩悶に羽をつけ
また幕上げる 吉と凶の矢

 

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